コーポレート・ガバナンスニュース(2021/2/10)

本日は、以下の記事について取り上げます。

1.大規模な東証の市場改革、実効性は懐疑的との見方-区分・指数見直し

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1.大規模な東証の市場改革、実効性は懐疑的との見方-区分・指数見直し

【注目ポイント(記事一部引用)】
東京証券取引所による大規模な市場改革まであと1年余りとなった。今回の改革では市場区分の再編、それに伴う上場基準の変更、東証株価指数(TOPIX)の見直しがある。ただ、劇的な変化は起こらないのではないかと懸念の声が出始めている。

【コメント】
22年4月に予定されている東証の市場再編後、「東証1部市場」が「プライム市場」へと変化する際に、上場維持基準としてコーポレートガバナンス要件が加わるのは、特に東証1部上場企業においてのガバナンスの底上げにもつながっていくと予想しています。

現在のところ、社外取締役比率を1/3以上にするということが大きく報じられていますが、それ以外にも、例えば取締役に求める要件を明示することを求めております。要するにスキルマトリックスの開示が必要となるのですが、スキルマトリックスの開示が進んだ場合、なぜそうした要件を重要視しているのか、またその要件を満たす人材として社外者を含めて取締役候補者の人材が適任かどうかが、今後多くの企業で検証が進むでしょう。昨年の株主総会では取締役選任を巡って、株主側と会社側の意見が対立する場面が例年以上に多く発生しましたが、こうしたことから今後益々このような流れは強まっていく可能性があります。

東証の市場再編とコーポレートガバナンスコードの改訂が、今後に与える影響は決して小さくはないと思います。