コーポレート・ガバナンスニュース(2021/2/2)

本日は、以下の記事について取り上げます。

1.女性が社長、子会社かじ取り 多様性経営に弾み

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1.女性が社長、子会社かじ取り 多様性経営に弾み

【注目ポイント(記事一部引用)】
大手企業の子会社社長を女性が務める例が増えている。意思決定に責任を持ち、多様なトップ像をグループに広げる。女性の社会進出が本格化してから30年以上がたち、リーダーとなる準備ができている女性は確実に増えた。ダイバーシティー経営のカギとなる存在になりつつある。

【コメント】
コーポレートガバナンスコードの改訂について定期的に議論しているフォローアップ会議では、次期改定に向けた議論を重ねる中で、取締役会だけでなく、経営執行側に対しても多様性を確保するべきとしています。

これ自体問題はないのですが、「多様性の確保=女性の登用」だと勘違いしている例が後を絶ちません。多様性でいえば、性別だけでなく、年齢やバックグラウンド、専門性、国籍や人種など様々な要素が考えられます。

もちろん、女性の登用が取締役会や経営の執行上、明らかにプラスになると考えるのであれば積極的に推進していけば良いのですが、属性上の形式的な多様性を確保するよりも、取締役会や経営の執行に際して、どのようなことが課題となるのか、その課題に対処する際に、どのような特長を備えた人材が必要になるのかといった本質的な議論から、多様性の検討を行う必要があります。