コーポレート・ガバナンスニュース(2020/10/9)

本日は、以下の記事について取り上げます。

  1. 土地持ち銘柄、思惑買い ファンドが食指、非公開化も

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1.土地持ち銘柄、思惑買い ファンドが食指、非公開化も

【注目ポイント(記事一部引用)】
株式市場では時折、土地持ち企業が脚光を浴びる。秋口からの相場で再び株価が上昇しており、その原因を探ると新型コロナウイルス禍がもたらした環境変化に行き着く。アクティビストが土地持ち企業を狙い、非公開化の動きも出るとの観測が強まっている。

【コメント】
来年の株主総会を見据え、アクティビストによる土地持ち企業への投資意欲が高まるのではないかと記事では推察しています。株主総会で株主提案を行うためには、株主総会の6か月以上前からの一定数の株式保有が必要であり、逆算すると6月総会に間に合わせるためには、今の時期がその期限にあたるとのことです。

確かに土地持ち企業は銀行からの融資を受けやすいことや不動産を売って株主還元を迫る余地はありそうですが、新型コロナウィルスによる影響でアクティビストの提案活動も短期の株主還元要求型から中長期の企業価値の向上に向けた経営改善提案型をより重視する傾向がみられます。

むしろ事業ポートフォリオの組み換えなど構造改革が長年進んでいない企業、半オーナー企業などで経営が停滞している企業、ガバナンスに改善余地が見られる企業などがアクティビストの格好の標的となるように思えます。

 

参考記事

コロナ危機下の今、アクティビストはどう動くか