コーポレート・ガバナンスニュース(2021/1/6)
本日は、以下の記事について取り上げます。
1.島忠、東京ドームだけじゃない 日本市場狙う「再編の火付け役」
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1.島忠、東京ドームだけじゃない 日本市場狙う「再編の火付け役」
【注目ポイント(記事一部引用)】
2021年、アクティビストに狙われるのはどんな企業だろうか。20年に起こった企業のM&A(合併・買収)のなかにはアクティビストが関与し、その動向が再編の呼び水になった事例がいくつかあった。アクティビストはある日突然やって来るのではなく、投資対象としてロックオンされる企業には特徴がある。
【コメント】
2020年の株主総会では、アクティビストファンドによる株主提案が相次ぎました。恐らく2021年もこの傾向は強まることはあっても弱まることはないでしょう。記事にもある通り、米国系のアクティビストファンドが続々と日本企業を投資対象に含める動きが出てきており、昨年社長解任要求が持ち上がった東京ドームのように経営改善要求を行う例は今年も必ず出てきます。記事ではアクティビストに狙われる企業の例として、
・PBRが極端に低い
・キャッシュリッチ
・株式持ち合いが多い
・コングロマリット・ディスカウント、事業再編への期待が高い
・経営のリーダーシップが弱い、創業者同士の争いがあるなど統治に問題があるなどが具体的な例として挙げられています。このうち最後の内容は現経営陣に問題がある点を指摘するだけでなく、そうした経営陣の存在を許してしまっている取締役会の機能不全を指摘し、取締役の解任を求める動きも出てくる可能性はあります。
実際に2020年の株主総会では、取締役選任を巡る株主提案が一気に増加しました。
今春予定されている、コーポレートガバナンスコードの改訂においては、社外取締役の更なる増員が多くの企業で求められますが、単なる数の担保だけでなく、質の面でも機能発揮がより一層求められます。