コーポレート・ガバナンスニュース(2021/2/4)
本日は、以下の記事について取り上げます。
1.巨大IT、難局下の脱カリスマ AmazonベゾスCEO退任へ
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1.巨大IT、難局下の脱カリスマ AmazonベゾスCEO退任へ
【注目ポイント(記事一部引用)】
米アマゾン・ドット・コムが初のトップ交代に踏み切る。創業者のジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)が9月までに退任すると2日発表した。急成長により年間売上高が40兆円を超す一方、独占・寡占への監視や社員からの突き上げが激しさを増す。米IT(情報技術)大手が「内憂外患」の様相を深めるなか、脱カリスマで難局打破を目指す。
【コメント】
ジェフ・ベゾスのCEO退任後、新CEOにはクラウドサービス(AWS)を率いるアンディ・ジャシーが就任します。1997年にハーバードでMBAを取得後、草創期のアマゾンに入社し、2003年にはクラウドサービスの立ち上げに関与、2016年からAWSのCEOを務めていました。先日、ソフトバンクの例を基に、こちらの記事でも解説しましたが、カリスマ創業経営者の後のCEOには、外部からの登用ではなく、10年以上自社で経験を積んだ内部昇格者が有力な候補となるのではないかと仮説を提示しました。今回のアンディー・ジャシーのCEO就任も同じようにAmazonでの経験は十分であり、稼ぎ頭であるAWSのCEOを務めてきたことから、創業者であるジェフ・ベゾスや株主・投資家からみても十分に今後の期待値が読めるサクセッションプランであったといえるのではないでしょうか。
なお、GAFA4社のうち創業経営者が経営の第一線から退くのはこれで3社目で、創業者がCEOであるのはFacebookのみとなります。マーク・ザッカーバーグの年齢を考えるとCEOの交代時期はまだ先だと思いますが、変化の激しいテクノロジー企業におけるCEOの役割を考えると、創業者であっても一定のタイミングで交替することが、変化への柔軟な対応には必要なのかもしれません。