コーポレート・ガバナンスニュース(2020/8/3)

本日は、以下の記事について取り上げます。

  1. 野村AM、野村HDの役員案に反対、議決権行使結果を開示

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1.野村AM、野村HDの役員案に反対、議決権行使結果を開示

【注目ポイント(記事一部引用)】
野村アセットマネジメントが親会社の野村ホールディングス(HD)の株主総会で、取締役候補で野村証券社長の森田敏夫氏の選任に反対していたことが明らかになった。2020年4~6月期に開かれた投資先企業の株主総会での投票状況を公表した。

【コメント】
親会社や同じグループ会社に所属する機関投資家が、取締役選任を巡って反対票を投じることもここ数年で珍しいことではなくなってきました。今のところ、特に不祥事を起こした企業などでこうした動きがみられます。機関投資家自身に対する議決権行使基準やその結果の説明責任が年々強まっていることから今後もこうした傾向は続くと予想します。ここ数年、株主総会での株主提案数は過去最高件数を更新しており、取締役の選任や経営陣への信任・不信任を巡って会社側と株主側で対立する事案が増えています。日本のアセットマネジメント会社のような運用会社が、こうした動きを自ら積極的に展開することは考えづらいのですが、先日の東芝の株主総会で見られたように会社側と株主側で意見対立している中で、こうした運用会社の議決権行使によってその結果が大きく左右される事態は今後少なからず出てくると予想しています。