コーポレート・ガバナンスニュース(2020/10/19)

本日は、以下の記事について取り上げます。

1. 株主vs.ステークホルダー、軍配はどちらに?

※記事のタイトルをクリックすると、記事リンク先に移行します

 

1. 株主vs.ステークホルダー、軍配はどちらに?

【注目ポイント(記事一部引用)】
米主要企業の経営者団体ビジネス・ラウンドテーブルが「Statement on the Purpose of a Corporation」(パーパス文書)でシェアホルダー(株主)利益の追求を至上とする考え方の見直しを表明し、1年余りが経過した。企業は株主ファーストの姿勢を貫くべきか、市民社会や労働者などのステークホルダー(利害関係者)にも十分な目配りをすべきか。対立軸は佳境を迎えた米大統領選の通奏低音にもなっている。結論はまだ出ていない。

【コメント】
コーポレートガバナンスを巡る議論の中で、古くから存在するのが、このシェアホルダーとステークホルダーの関係性ですが、個人的には、オックスフォード大のコリン・メイヤー教授が唱える「シェアホルダーとステークホルダーを対立概念として捉えるのは誤り」という考えに共感します。

以前、こちらの記事でも取り上げましたが、株主至上主義の従来型の資本主義でも、古くからある慈善活動の延長線上でもない、「インパクト投資」が新たな投資の潮流として注目を集めています。これも株主vsステークホルダーという単純な二項対立を超え、両者のそれぞれの弊害を超える取り組みが評価されているようです。

なお、記事の最後にあるように、11月のアメリカ大統領選挙の行方次第では、これらを巡る動きにも大きな影響を与える可能性はあると思います。